サラの裁縫箱

リングピロー製作日記

うなぎ

saradana2008-10-22

 今日久しぶりにつるやのうなぎをいただきました。
今年は土用の丑の日にも食べそこねて、うなぎを食べるのはほぼ1年ぶりです。
味はさっぱり身はふっくらしていてやっぱり美味しいです。
 前にも書きましたが、私の故郷は岐阜で、母方の祖父母が豊橋に住んでいました。
だから学校が休みになるとよく名鉄電車に乗って遊びに行っていました。
豊橋浜名湖が近いので、街にうなぎ屋さんがたくさんあって、こどもの頃から美味しいうなぎをたらふく食べていました。。と言いたい所ですがそうではなくて、ある事がきっかけで子供時代はうなぎが食べられませんでした。
それはいつも通り親戚が集まって、お座敷でみんなでうな重を食べていた時の事です。
ひとつ上の姉のノドにうなぎの小骨がささって大騒ぎになりました。
いくらご飯を飲み込んでも取れず、かえって深く刺さってしまったのか、痛さとこのまま取れないかもしれないという恐怖心から、普段冷静で泣く事など滅多にない姉がベソをかいてしまいました。
それを見ていた小学2年生の私は、うなぎってなんて怖い食べ物なんだろう。。そして、せっかくご馳走してくれるおじいちゃん達に気まずい思いをさせるなんて、なんて罪深い食べ物なんだろう。。と思いました。
それ以来、小学校を卒業するまで何回となく行った高級うなぎ屋さんで、私達姉妹はうなぎを食べずに天ぷらや茶碗蒸しを食べ続けていました。
今思うと自腹では行けないような料亭風の立派なお店でした。
卑しい計算をすると、1年に2〜3回祖父母の家に行って、しかも滞在中に2回くらい食べる機会があったのだから、年に4〜5回、小学校の2年から6年の5年間でザッと20回以上も、あの”極うま”のうなぎを食べ損ねたかと思うと今でも悔しくてたまりません。
(そう、私って食べ物に関してとても執念深いんです)
 産地にこだわるつるやのうなぎも浜名湖のものだそうです。
もう亡くなりましたが「うなぎは美味しいぞ」と笑っていた豪放磊落な祖父を思い出す味です。