サラの裁縫箱

リングピロー製作日記

スタイル画

スタイル画

私はスタイル画が苦手です。
文化の授業でも散々描かされたのですが、提出した画に赤が入らないで戻って来た事がありませんでした。
小学校の頃から絵を描くのが好きで、卒業文集の表紙や文化祭のポスター等、代表で描いた事もありました。だから自分がそんなに絵がヘタクソだとは思っていませんでした。
それなのに先生の指導のもと、いくら頑張ってもスタイル画は上達しませんでした。
スタイル画にはセンスとテクニックが必要です。
授業では、最初にいろいろなポースをとっているレオタード姿の女性の絵を描きます。
たとえば足を組むと上体はどうなるかとか、片方の足に体重をかけると腰と肩はどう傾くかなど、ポーズをとった時の体の正確なラインを、クラスメートが交代でモデルになって描いて勉強するのです。
そして大体のポーズを習得すると、それに自分のデザインした服を着せて、体をひねった時に出来るひだや切り替え線や布の柄を入れて行くのです。
その授業でいつも成績の悪かった私は、以来スタイル画を描くのが怖くなりました。
だからフリーで洋服を仕立てていた時も、なるべく画は描かずに、写真の切り抜きや口頭で説明してデザインを相手に伝えていました。
先日久しぶりに描く機会がありました。
もう先生にダメ出しされる事もないし、お客様にデザインのディテールが間違って伝わる恐れもないので、のびのび楽に描く事が出来ました。
デザイナーの描くカッコいい画にはほど遠いけれど、洋服を描くのがまた好きになれそうな気がします。