サラの裁縫箱

リングピロー製作日記

中越沖地震

今日また新潟で大きな地震がありました。台風が過ぎたばかりだと言うのに受難続きの日本列島です。
被害がこれ以上広がらない事を心から願っています。

以前にも書きましたが、私は阪神大震災を神戸で経験しています。
マンションの最上階だったので、それこそブルンブルンと振り回されるような揺れでした。
もちろん、電気もガスも水道もすぐに止まってしまいました。
地域によってライフラインの復旧の順番は違ったようですが、我が家は一番先に電気が使えるようになりました。
なので手もとに残った僅かな食材を組み合わせ、レンジで調理をしてなんとか食いつなぎました。
当時母も私も、電子レンジは温めや解凍くらいにしか使っていなかったので、怪我の功名と言うべきか、これをきっかけに缶詰めや玉子を使ったレンジ料理のレシピが大幅に増えました。

思い返すと、当時近くの商店街では店の対応に天と地ほどの差がありました。
急に2倍3倍に価格をつり上げて儲けに走る店と、みんなが困っているならと、ただで在庫を放出する店。
カセットコンロのガス缶を買いに行って、いきなり1本1,000円と言われて腹が立って買わずに帰って来た事もありました。
結局震災で儲けた店はその後改築して大きくなった所もありました。
ただで配って損をしたお店は、地域の人達の援助で生き残った所もあるけれど、店自体ダメージを受けてそのまま取り壊してしまった所もありました。

数年後復興した商店街を久しぶりに訪ねたら、いつもお味噌をおまけしてくれたお漬け物屋さん、震災時にロールパンを無料で配ったパン屋さん、近所のおばあさんの長話をいつも優しく聞いてあげていた薬屋さんは姿を消していました。
正直にまじめに良心的に商売をする人達が生きにくい世の中になってしまったのかなぁ〜とやるせなくなりました。