サラの裁縫箱

リングピロー製作日記

匂い

匂い

お昼どき、表を歩いていたら、どこからかお醤油の焦げた匂いがして来ました。
大通り沿いで飲食店は点在しているのですが、ぐるっと見渡してもそれらしい店は見当たりません。
きっとどこかの家庭で昼食を作っている匂いなんでしょうけど、一体何を作っているのだろうと鼻をヒクヒクさせながらしばし考え込んでしまいました。
。。。それにしてもなんと食欲をそそられる匂いでしょうか。
ここ数日気温が下がって、夏の間中クーラーをかけて締め切っていた窓をみんなが一斉に開け放したから、家の中の匂いが街中にふわふわ漂うようになったのでしょう。
 匂いというのはとても記憶に残ります。
今日この匂いをかいでまず思い出したのは、飛騨高山の町です。
それまでは、みたらし団子と言えば甘辛いたれのからんだものでした。
でも高山のお団子は甘みがなくて、溜まり醤油を焦がした素朴な味のお団子です。
ひとつひとつが小粒でそれが串に5玉刺さっていて、照りのない地味な姿のお団子です。
町のあちこちに屋台があるので、お醤油の焦げた匂いに誘われるまま、少し歩いてはパクリ、また歩いてはパクリと、1日中お団子屋のはしごをした覚えがあります。
他所の土地に行ってもあのシンプルな溜まり醤油のみたらし団子は見た事がありません。
秋の高山にもう一度行きたくなりました。