サラの裁縫箱

リングピロー製作日記

あじさい

あじさい

 今日は朝から風が強くて気温も昨日に比べて一気に5〜6度下がったようです。
半袖では肌寒かったので、久しぶりに長袖の上着をはおりました。
 そろそろあじさいの見頃が過ぎようとしています。
今でこそこの時期、雨に濡れる紫陽花を美しいと思えるけれど、子供の頃はあまり好きな花ではありませんでした。
葉も花もザワザワとたくさんあって大味な感じがして、時々学校に庭の花を持って行っていた私は、クラスの女の子たちに”綺麗だね、可愛いね”って言ってもらえないあじさいを、先生の机の上の花瓶に生ける事はしませんでした。
女の子の好む”可憐さ”や”可愛らしさ”とは無縁の、木に咲くイメージの花でした。
 実家の庭の片隅に植えてあったのですが、家人の手入れが良くなかったのか、いつも虫に食われていて、花が終わっても摘み取られる事もなく、枯れて色の変わった花びらが葉に付いたり、地面に落ちて雨に濡れ泥まみれになっていました。
花の色も、年々好きだった青色から赤っぽい紫色に変わっていました。
だから私には”あじさいはあまり綺麗じゃない”というさみしい記憶があるのです。
 大人になって、手入れの行き届いたあじさいの群生を見て「ああ、あじさいってこんなにいろいろな色があってとても綺麗な花だったんだ」と思い知りました。
鎌倉に来てからは、毎年必ずどこかのお寺にあじさいを見に出かけます。
 そう言えば、高校生の頃祖母が縫ってくれた浴衣は、私がカキツバタの柄、姉はあじさいの柄でした。
あの時も自分の浴衣の方がおしゃれだと思っていました。