サラの裁縫箱

リングピロー製作日記

テディベア

saradana2010-11-01

 先週の美の壷は『テディベア』でした。
その中で「無表情なフォーエバーフレンド」というフレーズがあってなるほど。。と思いました。
『ベアは笑ってもいないし泣いてもいないしふざけてもいない。無表情だからこそ人間の持ついろいろな感情を入れ易い。時には子供になったり母親になったりその時に自分の心の中に必要としている人間としてクマはさまざまな存在に変わる事が出来る‥‥だからこそ永遠の友達。。。』
確かにシュタイフ社に代表されるようないわゆる『テディベア』は無表情で淡々とした雰囲気を持っています。
無表情と言っても、人間のように冷たさとか不気味さを感じるのではなく、向かい合う人間の気持ちに沿って、笑って見えたり励ましてくれているように見えたり、諌めるような表情に思えたり、どうにでもとれる顔つきをしているという事です。
 今は制作を休止していますが、以前は私も年間数十体のウエディングベアを作りお客様に買っていただいていました。
私の作ったものはその殆どが口のないクマたちです。
経験の浅い私が口の刺繍を入れると、どうしても笑っているような顔になるので、それを避けたかったからです。
自分自身なぜ”微笑むベア”を良しとしなかったのか分かりませんでしたが、先日のテレビを見て、きっと潜在意識の中で、どんな時でもそばに寄り添って永く一緒にいて欲しいという願いがあったような気がします。
(まっ、テレビ見ていて”これだ!”って思ったくらいだから”後付け”かな。。)
 うちにも幼い頃両親に買ってもらったクマのぬいぐるみがいました。
初代の子はさすがにボロボロになっていなくなりましたが、今でも学生時代に自分で買った焦げ茶色の口のない無表情のクマがベッドの端にいます。
そして時々そいつに向かって「疲れたよ」とか「私ってダメだよね」とか「どうしたらいいんだろう』などと愚痴を言ったり弱音を吐いたりしています。
ヤツはいつもどんな時でもじっと私を見つめ耳を傾けてくれる(と思える)私のフォーエバーフレンドです。