サラの裁縫箱

リングピロー製作日記

レモンパイ

saradana2009-10-05

 この時期、街のケーキ屋さんや和菓子屋さんには、栗やカボチャを使ったお菓子が並びます。
このふたつ、大好きです。
これにサツマイモを加えて、私の独断と偏見による『ノドに詰まりそうだけどやめられない秋のスウィーツ素材ベスト3』になります。
とは言えカボチャは夏野菜だし、サツマイモももうすぐ旬はおしまい。。ホントの旬ものは栗だけなんですけどね。。。
 学生の頃、よく母と一緒にパンプキンパイやスウィートポテトを作りました。
パンプキンパイの前には一時期レモンパイを焼いていたのですが、ある事がきっかけでレモンパイを作らなくなりました。
 もう時効だから白状しますが、大学1年の時、レポートを代筆してもらったお礼にクラスの男子に作りました。
苦手な一般教養の授業で、普段からさぼってばかりいた私は、レポートの提出期限を知らずにギリギリになって告げられてパニックを起こしていました。
「あ〜どうしよう、何も浮かばない。間に合わないよぉ〜。誰か代わりに書いてくれないかなぁ〜、お礼するからさぁ〜」などと不謹慎な事をつぶやいていると、隣にいた男子が「俺、その科目得意だから書いてやってもいいよ」と悪魔、じゃなくて天使のささやき。。
「是非!」と飛びついて「お礼は?」と訊ねてみると「女子にお菓子を作ってもらった事がないから、何か作ってくれたら書いてもいい」と宣いました。
それで作ったのが、なぜか”レモンパイ”
おかげ様でそのレポートはめでたく『A』をもらい、無事単位を取る事ができました。
 実はそのパイは失敗作で、上にのせたメレンゲの泡立て不足と量不足、おまけに当日電車に飛び乗る為に走ったせいで、彼が食べる頃には雪解けの山肌状態。。メレンゲの間からレモンフィリングの黄色い地面が所々見えるといった情けない姿だったそうです。
当日ラッピングしたまま中を確かめずに手渡して帰った後、学食に残った男子で「あいつ失敗したんじゃないのぉ〜」と笑いながら切り分けて食べたそうで、翌日それを聞いた私は顔から火の出る思いでした。
それがトラウマになって、以来レモンパイは作る事なく、焼くのはもっぱらパンプキンパイとアップルパイになりました。
 ちなみに写真は小川軒の栗とカボチャのモンブラン。。。作るよりずっと楽で美味しいです。