視線

　今年の花粉症は私の場合とりわけ目に症状が出ています。
黄砂も影響しているようだけど、とにかく外出した日の夜はものすごくかゆいし、充血するし、まぶたは腫れるし、翌朝の顔は四谷怪談ばりのひどさです。
仕方なく今年はマスクに加えてメガネもかける事にしましたが、普段かけないので夏に使う紫外線防止の色の濃いサングラスしかありません。
大きなマスクをして黒いサングラスをかけるなんて変装じゃあるまいし、普通なら絶対やりたくない格好だけど、背に腹は代えられないので仕方なく2点着けて外出する事にしました。
サングラスをすると景色は暗く視界は狭くなり、かけ慣れないせいか眉間のあたりがムズムズして不愉快極まりないんだけど、ひとつだけ良い事があります。
それは自分の視線が相手に分からないこと。。。
普段、おかしな格好をした人がいるなぁ〜と思っても、ジロジロ見ると失礼だからすぐに目を伏せたり、どこかで見た事のある顔だけど思い出せない、知り合いかもしれないと思っても凝視出来ないから目をそらせたり。。。そんな時サングラスをしていると相手の視線を気にせずじ〜っと見つめる事が出来ます。
夏には気付かなかったのですが、この時期サングラスをかけるようになって、普段自分が人の視線をとても気にしている事に思い至りました。
最近人と目が合っても気にならないのは、マスクとサングラスで顔のほぼ全体を覆ってしまうので、自分が誰からも認知されない透明人間になったように錯覚するからかもしれません。
‥‥だから街でイケメンに会った時、口をポカンと開けて見とれていても今ならだいじょうぶ！！
そんなちっちゃな楽しみを見つけながら、この辛い時期を乗り切ろうと思っています。