サラの裁縫箱

リングピロー製作日記

職人

saradana2008-09-06

 土曜の午前、家にいる時はたいていFmyokohamaの『FUTURE SCAPE』を聴いています。
パーソナリティー小山薫堂さんと柳井麻希さん。
小山薫堂さんは、最近ではもうすぐ公開の映画『おくりびと』の脚本家でもあり、数々のテレビ番組を手がける売れっ子の放送作家さん。。。だそうです(このラジオを聴くまで知らなかった)
柳井麻希さんはフリーのキャスター。
このふたりのゆるい掛け合い漫談のようなトークが好きです。
 おこがましいとは思いますが、特に薫堂さんは同じ種類の人間の臭いがプンプンします。
今日はその映画。。モっくん主演の納棺師の物語『おくりびと』がモントリオール映画祭でグランプリを受賞した事について、「ありがたいとは思うけど。。まぁ、ものすごく嬉しいっていうほどでもないかなぁ〜」とボソっと言っているのを聞いて笑ってしまいました。
もちろん照れ隠しなんでしょうけど、華やかな舞台で賞を受け取るより、舞台裏から映画を楽しんでいる人をこっそり見る方が好きな裏方(職人?)気質だそうです。
ま、その割に露出が多いから、どこまでが本音か分かりませんが、この人とは感性が似ているなぁ〜と思う事が多々あります。。。そう、ものの見方や少しひねくれているところなんかそっくり(失礼しました)
 以前友人のウエディングドレスやグッズ等を作らせてもらった時期があるのですが、披露宴などで司会者が紹介してくれたりすると、恥ずかしくて、逃げ出したいような居たたまれない気持ちになります。
いつも作品を作る時は、精一杯の気持ちと技術を投入して100点満点を目指して作ります。
それでも”人の手”で作るものに100点はあり得ません。
ミシンの上糸がちょっとつれていたとか、布合わせが0,5ミリずれたとか、ビーズ付けの透明糸が少し弛んだとか、中の綿が針穴から少し出てしまったとか。。。正直に言えばいろいろあります。
それでも大切に作った作品には思い入れがあります。
お客様に気に入ってもらえるだろうか、結婚式でちゃんとお役に立てるだろうかと、その行く先を案じ、思いを馳せます。
会場に行って物陰からそっと見守りたいような気持ち。。でもスポットライトがあたるような場所には決して居たくない思い。。。
職人は死ぬまで100点を目指しながら日々精進。。。縁の下の力持ちであり続けるのです。
‥‥そうそう『おくりびと』久しぶりに映画館に観に行こうかなぁ〜
おくりびと