サラの裁縫箱

リングピロー製作日記

ヒッチハイク

ヒッチハイク

学生時代、女ふたりの北海道旅行の最中、やむにやまれずヒッチハイクをした事があります。
北海道は車社会なので、電車やバスの本数がとても少ないのです。
その時はぎりぎりバスに乗り遅れて、それを逃したらその日のうちに目的地に着けないといった切迫した状況でした。
当時は周遊券で道内を回っていたので、タクシーを利用するような余裕はありませんでした。
(それに北海道の郊外の道路で流しのタクシーを拾うのは至難の業です)
意を決してバス停の横に立ち、ファミリーの車を狙って手を上げました。
でもそう簡単には止まってくれません。
やっと止まってくれたのは、40代のおじさんがひとりで運転していた乗用車でした。
悪い人ではなさそうだったので北見駅まで乗せてもらいました。
北見に着くまでの間、雑談の合間にしきりに父親の職業を訊ねるので、ひょっとしたら誘拐でもして身代金がとれるか探っているのかと、曖昧に返事をしながら後部座席で身を固くしていました。(自分から乗せてもらって失礼な話ですが。。。)
 結局何事もなく、無事北見まで送ってもらい、丁寧にお礼を言って車を降りようとした時に、その人が名刺を差し出して言いました。
『私は◯◯署の警察官です。今日は非番で友人の結婚式に出席した帰りです。こういった行為は若い女性には大変危険なので、今後やらないように。。。今度来た時は、非番の時なら案内くらいしてあげるから電話をよこしなさい』と、『◯◯署 警部補◯◯◯』と入った名刺をくれました。
よりにもよって警察官の車を止めるとは。。。自分の運の悪さ、いや良さに感心してしまいました。
 当時の警察官は、誰もが無条件で信用する『正義の味方』でした。