ベンジャミンとアイビー

我が家のリビングにはグリーンがふたつあります。
ひとつはベンジャミン。
数年前、大小2本の木が寄せ植えしてあるダブルというオシャレな鉢を買いました。
日に当てたり肥料をやったりして大事にしていたら、あれよあれよと言う間に幹が太くなり背も高くなって、小さな我が家では持て余すようになりました。
仕方なく、買ったお花屋さんに頼んで2本を別々の鉢に植え替えてもらい、大きい方を実家に引き取ってもらいました。
そして、うちには小さい方が残りました。
なんだか親と引き離された子供のように哀れで、ハサミを入れる事が出来なくなりました。
その内ヤツは好き放題に枝を伸ばし葉を蓄え、今や健康だけが取り柄の実に不格好なベンジャミンに成り下がりました。
そしてもうひとつはアイビー。
これは数年前、友人の結婚式の時に貰いました。
披露宴会場のテーブルアレンジメントのお花を、ゲストに少しずつ分けてくれたものが引き出物の中に入っていました。
幸せのお裾分けだから枯らしてはいけないと、家に戻ってすぐオアシスごとガラスの器に入れておきました。
一緒に刺してあったバラはすぐにダメになってしまったけど、アイビーは丈夫で、窓際に置いて水を与えていたらすごい勢いで増殖しました。
あまりに増えるのである日思い切って剪定をしました。
すると切った茎から反対に向けてまた茎を伸ばすのです。
だから途中で回れ右をした枝が重力に負けてまた下に下がるという、クネクネした茎に被われた不格好なアイビーになりました。

そして。。。そのちょっと出来の悪いグリーンたちを私はこよなく愛しているのです。